現在、大森 海苔のふるさと館では写真展「東京オリンピックに沸いたあの頃の海辺」 が開催されています。今回は本写真展をご紹介します。
■東京オリンピックと海苔漁業
昭和 30 年代、東京は戦後復興期を経て高度経済成長期を迎えました。当時は1964(昭和39)年の オリンピックの開催を目前にし、交通網などのインフラの整備、公共マナーの向上運動など、街の風景や人々の生活が大きく変わった時代でした。急速な生活水準の高まりとアジア 初のオリンピックに人々の心は高揚し、日本全体が沸き立っていたことでしょう。
首都高速1号と東京モノレール 昭和41年ごろ 横山宗一郎氏撮影
■東京オリンピックの開催前後の海辺の暮らしや街の風景
一方で、大田区の沿岸域には江戸時代から海苔養殖や漁業を行ってきた街が広がり、そこで暮らす人々の日常がありました。しかし、1962(昭和37)年、港湾整備のための漁業権放棄が決定し、東京内湾での漁業の歴史に終止符が打たれました。そして、同時期に進められたオリンピックの交通網整備に伴い、羽田空港を有する大田区周辺の海辺の風景は一変していきました。
今回の企画展では、東京オリンピックの開催前後に撮影された大田区の海辺の暮らしの 写真や、オリンピックを契機に急速に変貌した地域の風景写真が展示されています。写真を 通して、当時の大田区沿岸部の暮らしぶりや街の風景の変化などを振り返ることができます。
海苔漁業とベカブネ 昭和34年冬 日高勝彦氏撮影
■#おおた夏のミュージアムめぐり
オリンピックの開催時期に合わせて、大田区にある 4 つの博物館・美術館が企画展・特別展を開催中。4館を巡って楽しんでいただけるように、スタンプラリーの実施と各館オリジナルのフォトスポットが設置されています。展覧会の感想やフォトスポットで撮影した写 真などを「#おおた夏のミュージアムめぐり」のハッシュタグを付けて SNS などでシェア して楽しめます。
いかがでしたか?1964(昭和39)年の東京オリンピックに沸いたあの頃の海辺を振り返って見るのはいかがでしょうか。
写真展「東京オリンピックに沸いたあの頃の海辺」
●開催期間
2021(令和)3年7月20日(火)から11月14日(日)
●開催時間
午前 9 時~午後 5 時(7、8 月は午後 7 時まで)
●休館日
8月16日(月)、9月21日(火)、10月18日(月)
●会場
大森 海苔のふるさと館 2 階企画展コーナー
●観覧料
無料
●展示予定資料
昭和 30 年代の写真24点
※ 常設展示室には、国指定の重要有形民俗文化財も展示しています。
●大森海苔のふるさと館までのアクセス
・京急「平和島」駅から徒歩約15分(駅に地図があります)
・JR「大森駅」から平和島循環バスで「平和島五丁目」下車徒歩約3分
(バスの運行数が少ないのでご注意ください)
・東京モノレール「流通センター」駅から徒歩約15分
・お車でお越しの場合は、「大森ふるさとの浜辺公園」駐車場をご利用ください。
●問合せ先
大森海苔のふるさと館
〒143-0005 東京都大田区平和の森公園2番2号
電話:03-5471-0333 FAX:03-5471-0347