東京都大田区の工業地帯・京浜島で、音楽とアートの祭典が行われるのはご存じですが?
今年で3回目を迎える「鉄工島フェス」が、いよいよ今週末、11月3日(祝・日)に開催されます。

■舞台は鉄工所の集まる島・京浜島

 区内に約4,000の工場が立地し、「モノづくりのまち」と言われる大田区。高度経済成長期、京浜工業地帯の一役を担う大田区の町工場は活況する一方で、深刻な公害問題も発生していました。騒音や振動が発生する町工場が集団で移転する人工島がつくられました。「鉄工島フェス」が開催される京浜島は、1970年代、羽田空港のすぐ隣につくられました。。面積は、約103ヘクタール(東京ドーム22個分)。そこに近代化・高度化を目指した企業が移転してきてできた工業団地となっています。
京浜島にあるヘラ絞り加工を行う北嶋絞製作所

■ものづくりとアートのコラボレーション

 工業に特化した埋立地である京浜島には、かつては数多くの鉄工所が集積していました。しかし、産業構造の変化に伴い、鉄工所の廃業が相次ぎ、この30年間で約40%もの鉄工所がなくなり、産業廃棄物処理場やリサイクルセンターが集まるエリアに変わってきました。空き工場を活用した新たな創作の場としてリノベーションした「Buckle Kobo」が2016(平成26)年に誕生。工業に特化したエリアであることから、騒音などに対する規制が低い立地特性を踏まえ、音楽やアート、映画などを中心としたアートイベントが開催されることとなりました。
壁面絵画がBuckle Koboの目印

■大田の臨海部がにぎわう1日に

 2017(平成27)年10月、第一回目となる「鉄工島Fes〜鉄工所の島=京浜島で始まる創造祭」として開催。石野卓球をはじめとする音楽アーティストや漫画家・根本敬による「新ゲルニカ」などが出品されました。第2回目からは、平和島周辺を会場に開催している大田区最大のお祭り「OTAふれあいフェスタ」と同日に開催されるようになり、京浜島など大田の臨海部がにぎわう1日となります。
アトレ大森本館3F正面入口の鉄工島Fesのアートディスプレイ
いかがでしたか?大田区のモノづくりの最前線で行われる音楽とアートの祭典「鉄工島フェス」。
ぜひお足運び運びください!

鉄工島フェス2019 Iron Island Fes 2019

●日時

 2019(令和1)年11月3日(日) 10:00~20:00

●場所

 大田区・京浜島内 須田鉄工所 / 北嶋絞製作所 / BUCKLE KÔBÔ ほか

●主催

 鉄工島FES 実行委員会、寺田倉庫、TOKYO CANAL LINKS 実行委員会

●助成

 公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
公益財団法人 福武財団

●後援

 大田区、J-WAVE
 詳細は、鉄工島フェス公式ホームページをご覧ください。