H29_海苔養殖の一年_チラシ表

現在、大森海苔のふるさと館(東京都大田区)で企画展「海苔養殖の一年~昭和の古写真より」が開催中です。
大森 海苔のふるさと館は、海苔養殖用具の保存・展示や体験イベントなどを通じて、海苔養殖の歴史・文化を継承する活動を行い、あわせて海苔やふるさとの浜辺公園に関する情報発信を行っています。今回の企画展では、昭和10~30年代に撮影された、大田区沿岸部における海苔養殖作業の写真パネルを展示しています。
海苔養殖は、江戸時代に品川から大森の沿岸部で盛んになり、明治時代に入ると羽田も生産地となりました。遠浅で波静かな海だったことから海苔の養殖に適し、海には、見渡す限り“ひび”が立ち並び、その枝に育つ海苔をつかみ取っていました。海苔の収穫時期は、ちょうど今の季節。冬の寒さの厳しい時期に、冷たい海へ出て、海苔を収穫する作業は寒さとの戦いだったといいます。
海苔の養殖技術は大森から全国各地に伝わり、生産地開拓に大きな影響を与えました。しかし、東京湾の海苔養殖は港湾整備計画や漁業環境の悪化から昭和37年に漁業権放棄が決定し、昭和38年春の海苔採りを最後に終了しました。
当時撮られた写真は、作業の一年の流れや技術を鮮明に記録しています。本企画展では、写真パネルを通じて、季節ごとの作業の様子を紹介。写真からは、生産者の創意工夫や、海苔づくりにかける想いが伝わり、また街や人々の様子も垣間見ることができます。
かつて大田区の一大産業だった海苔養殖に思いを馳せる企画展。ぜひお足運びください。

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企画展「海苔養殖の一年~昭和の古写真より」
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■開催期間
2017年11月21日(火)~2018年3月18日(日)
■会場
2階企画展コーナー
■観覧料
無料
■大森海苔のふるさと館までのアクセス
・京急「平和島」駅から約徒歩15分(駅に地図があります)
・JR「大森駅」から平和島循環バスで「平和島五丁目」下車徒歩約3分
(バスの運行数が少ないのでご注意ください)
・東京モノレール「流通センター」駅から徒歩約15分
・お車でお越しの場合は、「大森ふるさとの浜辺公園」駐車場をご利用ください。
■問合せ先
大森海苔のふるさと館
〒143-0005 東京都大田区平和の森公園2番2号
電話:03-5471-0333 FAX:03-5471-0347

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↑海苔乾かしの様子

H29_海苔養殖の一年_貴船堀の海苔船_昭和38年1月1日撮影

↑貴船堀の海苔船