・前回の東京オリンピックの前まで、大森で海苔養殖が行われいたの?
・当時、海苔養殖はどのように行われていたんだろうか?
・大田区と千葉県上総地域では海苔の成型方法が違うってホント?
そんなことをお思いの方、大森海苔のふるさと館(東京都大田区平和の森公園2番2号)に足を運んでみませんか?現在、企画展「海苔づくりの風景 -海苔つけという技術-」が開催されています。 

■来館者数が100万人突破した大森海苔のふるさと館

開館12年目を迎えた大森 海苔のふるさと館
 大森 海苔のふるさと館は、ふるさとの浜辺公園に隣接する形で、2008(平成20)年4月に開館し、 2018(平成30)年4月に開館10周年を迎えました。2019(令和1)年9月には、開館以来の来館者数が100万人に達しました。ふるさと館では、海苔養殖用具の保存・展示や海苔に関する体験イベントを通じて、江戸時代から昭和38年春までの約300年にわたって行われた海苔養殖の歴史・文化の継承活動や、海苔やふるさとの浜辺公園に関する情報発信を行っています。

■前回のオリンピック前に幕を閉じた大森の海苔養殖

 海苔養殖は江戸時代に品川から大森の沿岸部で盛んになったとされます。そして、その技 術は全国各地に伝播し、新たな海苔生産地の開拓に大きな影響を与えました。しかし、港湾整備計画や漁場環境の悪化などのため、1962(昭和37)年に漁業権放棄が決定。約300年にわたる海苔養殖の歴史が幕を閉じたのは、東京オリンピックの前年、1963(昭和38)年春のことでした。

■大田区独自の技術「海苔つけ」

水つけによる海苔づくり
投げつけによる海苔づくり
 生海苔を四角く成型する作業は、元々江戸時代には海苔簀の上に手で広げる「手広げ」で した。その後、紙漉きに近い方法の「家鴨付け(水付け)」が行われました。大森から千葉県人見村(現君津市)や広島県に海苔生産技術が伝播した際、この方法が伝わり、上総地域 では昭和30年代まで、水付けが行われていた記録があります。その後、大田区では、水と混ぜた海苔を、枠を乗せた海苔簀へ、投げつけるように広げる「投げ付け」という方法で行われるようになり、大田区ではその製造法から「海苔を付ける」と表現したそうです。
いかがでしたか?かつて大森でみることができた「海苔づくり」の風景や、大田区独自の技術「海苔つけ」写真を見に、大森 海苔のふるさと館にいらっしゃいませんか?ぜひふるってお足運びください。

企画展「海苔づくりの風景 -海苔つけという技術-」

・開催期間

 2019(令和元)年11月19日(火)~2020(令和2)年4月19日(日)

・開催時間

 午前9時~午後5時

・休館日

 第3月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12/29~1/3)

・会 場

 大森 海苔のふるさと館 2 階企画展コーナー

・観覧料

 無料

・展示資料

 昭和10~30年代の海苔養殖風景の写真パネル (上総地域の海苔生産風景を含む)30 点

・大森海苔のふるさと館までのアクセス

 ・京急「平和島」駅から徒歩約15分(駅に地図があります)
・JR「大森駅」から平和島循環バスで「平和島五丁目」下車徒歩約3分
(バスの運行数が少ないのでご注意ください)
・東京モノレール「流通センター」駅から徒歩約15分
・お車でお越しの場合は、「大森ふるさとの浜辺公園」駐車場をご利用ください。

・問合せ先

 大森海苔のふるさと館
〒143-0005 東京都大田区平和の森公園2番2号
電話:03-5471-0333 FAX:03-5471-0347