大森臨海部の人気スポット「大森ふるさとの浜辺公園」に隣接する「大森 海苔のふるさと館」。11月14日(日)まで開催中の写真展「東京オリンピックに沸いたあの頃の海辺」(以下、写真展)を見に行きました。
 先日、2回目となる東京でのオリンピック・パラリンピックが閉幕しましたが、大森にはオリンピック・パラリンピックと切っては切れない街の記憶があります。このことは、情報紙「大森まちづくりカフェ」2019年ふゆ号2面でも取り上げました。(紙面はこちら
 大森を走る主要幹線道路や新幹線、東京モノレールなど新しいインフラが開業する一方、300年以上続いた地場産業であった海苔漁業の歴史に幕を閉じたのはオリンピック前夜でした。大森 海苔のふるさと館で行われている写真展では、まさにオリンピック前夜の海辺の風景が映し出されています。
昭和30年代の海辺のくらしを写した写真たち
 昭和30年代の海辺のくらしと変貌する海辺の風景を映した写真24点が展示されています。その中で、胸に迫る写真が一点ありました。最後の正月に海苔採りに出かける海苔船です。1962(昭和37)年12月に漁業権放棄の受け入れを決定し、1963(昭和38)年春が最後の海苔採りとなりました。すでに沖合では埋め立て工事が始まる中、最後の正月に海苔採りに出かける海苔船。変わりゆく海辺の景色をどのような想いで眺めたのか、思いを馳せました。
変貌する海辺の風景を写した写真たち
お子さんと一緒に大森の海辺の移り変わりを地図で見れます

 今とは大きく異なる海辺の風景の写真たち。大森にはオリンピックとは切ってはきれない街の記憶があると改めて感じました。