大森 海苔のふるさと館では、毎年、隣接する大森ふるさとの浜辺公 園の浜辺にて、かつての大森の海苔づくりの方法で海苔を生育してい ます。今シーズンは、2020(令和2)年12月17日に海苔網を張り、2021(令和3)年1月15日に海苔採りを実施し、2 枚の乾海苔が完成しました。海苔が収穫できたのは、2016(平成28)年2 月以来、5 年ぶりです。

▼海苔網の海苔

▼素手で海苔取り

 大森は、江戸時代から昭和初期まで日本一の海苔生産地として栄え、大森産の海苔は「本場乾海苔」として称賛されていました。また、大森の海苔養殖技術は全国各地に伝えられたことから「海苔のふるさと」と呼ばれています。しかし、昭和 37(1962)年に東京湾埋立などのため、約 300 年の長い歴史に幕を閉じました。2007(平成19)年、大森ふるさとの浜辺公園が開園したことを契機に、地元の元海苔生産者が中心になって、再び大森の海で海苔を育てようという取り組みが始まりました。現在は、大森ふるさとの浜辺公園内の人工海浜に海苔網を張り、元海苔生産者の指導の下、大森 海苔のふるさと館の職員とボランティアが協力しながら、日々、海での作業や生育の観 察にあたっています。  

 海苔づくりは 3 月末ごろまで続け、今後は海苔の生長に合わせて収穫を行う予定とのことです。

▼海苔切り

▼海苔つけ

▼完成した乾海苔